会社法制も大きくかわり、設立の規制が驚くほど緩和されています。
そのようなことから、今後の会社設立の定番形態も大きく変わってくると思います。
多少独断ながら、自分の実務で最も多い案件を参照に、今後の会社形態の定番を探っていこうと思います。
■目次
有限会社的設立 現物出資を活用 顧問先生をどうするか 
会社形式の定番形態
有限会社的設立
非公開会社が主流
新会社法施行後の定番の設立形態は次のとおりがメインではと考えます。
■株式譲渡制限会社(非公開会社)
■取締役会、監査役非設置会社
■役員任期を長期とする
■資本金は数千円〜数万円(現物出資などで数十万円)
 これまでの会社法制では、中小規模事業者の場合、次の点が形骸化しているケースが殆どです。
 @取締役会の運営(名目取締役が多い) A監査役の監査
 取締役については、@と反対に、力関係が均衡したケース(共同出資形態の設立)だと、今度は代表を誰にするかで少し内部規律が面倒になるなどの煩雑さもあり、いずれにおいても取締役会の設置は実状とそぐわないという点がありました。
 また、普通に設立する場合、にそれなりに金銭を準備しなければいけない、というのも会社設立を妨げていた事は言うまでもありません。
 新会社法は、営利法人の大半を占める中小規模事業者のそういった問題点を解消するために制定されましたから、そのままズバリ、それらの点を活用した設立がメインとなると考えます。
 限られた出資者だけの設立(非公開会社)で、組織運営管理も簡易(機関の簡素化)とし、少ない元手で(資本金を小額)、特定の人員による経営(役員任期長期)となる、ということです。これは、従来の有限会社の思想そのものなのです。
 ちなみに、取締役がワンマンではなく、力関係の均衡した複数によって構成される場合には、これはより当てはまります。取締役会を置かず、かつ、代表取締役も選定しない場合、各取締役は自動的に各自会社を代表します。代表者印もそれぞれ登録できます。これも、有限会社の原則そのものです。

現物出資を活用
株式は会社支配比率
 新会社法においては、現物出資の要件が従来商法より大幅に緩和されています。代表的なもので、最も活用されるであろうと思われるのは500万円以下の現物出資につき、検査役の検査を受ける必要がない、という単純要件です。つまり、自己評価で良いということです。
 資本金規制のない新会社法であれば、わざわざ現物出資など・・・・と考えるかもしれませんが、そうとも言えません。出資は、「株式」という会社を支配する権利を得るために為されます。仮に、共同出資形態で設立する場合、一人は金銭が無いが、一人は金銭があるという場合でも、この制度を活用して支配比率を均衡させておくことは、有益な選択です。
 例えばAは100万円を出資、Bは自動車(時価80万円)を現物出資、というような形態で出資すれば、支配比率を均衡させることができるわけです。活用性はあると思います。


顧問先生はどうすれば
役員とするなら会計参与
 税理士・会計士先生が監査役となっている場合、次の役員改選においてこれを継続して監査役として置く必要性があるかは、考えどころです。実際に、顧問先生が会計記帳代行の委託先として存在するのであれば、本来的な意義としては監査役にはなじみません(こちらを参照)から、取締役会を置かない会社とするなら、監査役をこの際はずす選択肢もあり得ると思います。対外的な信頼で置いておいた方が良いという場合なら、会計参与として置く方をお勧めします。
 会計参与は、監査役と異なり、帳簿作成義務が課せられています。正式な会社役員としての帳簿作成者として置くことにより、帳簿の信頼性もあがりますし、顧問先生とのタイアップ力も上がると思います。

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