従来の株式会社では、役員の任期が2年でした。2年ごとに役員を改選しなければならず、手続的にも面倒で、コスト面でもデメリットでした。
新会社法では、役員の任期は「非公開会社(非公開会社についてはこちら)の場合」最長10年まで伸張できます。
このページでは、任期の算出の仕方から、手続、書式まで情報提供します。
■目次
手続方法と時期 適切な任期の定め方 書式の販売
役員任期の伸張制度
手続方法と時期
タイミングが大事
 任期の伸張手続というと、公的な申請が必要なのではないかという印象を受けます。
 しかしながら、会社の役員の任期は登記事項ではありませんから、基本的には
内部的に定款変更手続を踏めば役員(取締役及び監査役)の任期の変更は可能です(定款の変更についてはこちら)
 任期伸張に関しては、
次の役員改選時期の定時総会に併せてすると良いでしょう。理由は、任期伸張手続自体は、内部で済むとしても、法務局としては会社の機関運営の適正を図るために変更定款(つまり議事録)の提出を「事前」に求めます(設立時の原始定款提出と同じです)。
 しかし、議事録を単独で法務局へ提出する手続がありません。ですので、役員変更登記の際に添付する定時株主総会又は臨時株主総会で提出するのが効率的です。
 旧法下では役員任期は2年です。法務局としては、内部的に変更があったことを知る機会がありませんから、前の登記が旧会社法下で為されていれば、それは2年で期間が切れることとして扱います(そうしないと後付の理由で10年後にいきなり任期が10年でしたという登記が殺到することになり、会社運営が形骸化してしまうので)。
 新会社法が役員任期の原則を現行法通りとしつつ、非公開会社につき任期伸張できることを例外としているのは、その表れと入れるでしょう(つまり、黙っていれば今まで通り2年と法務局は扱うということです)。

適切な任期の定め方
共同経営者が要注意
 セオリー通りの解答をすれば、任期はあまり長期になりすぎると良くないと言う答が1つあります。
 理由は、「正当事由」の無い解任の場合は損害賠償請求の対象となる。というような理由がメジャーなところであげられます(登記申請手続はそれほど煩雑ではありません)。
 しかしながら、実際上非公開会社となる中小規模事業者においては、正攻法でいってもその点はそれほど重圧にならない場合も多いと思います。
 というのは、中小規模事業の場合、同族会社か他人を雇い入れていても、懇意であるケース、非常勤役員で人数あわせであるケースが多いため、紛争に発展しない場合が多いと考えられるからです。
 もちろん、親族であっても、特に他人など混じれば、最初良くても後は・・・となり得ますが、元々がそのような状態でるということを考えれば、解任でお金の保障なんて言う話となっても、「裁判所」に足を運ぶとまで発展することは少なく、話し合いの段階でカタがつくケースが多いとおもいます。
 ですので、反対に言えば、そういったケースが少なからず考えられるのであれば、契約期間といった意味合いで、任期3年等、一定のサイクルを置けば良いと思います。
 一つ考えらるケースとしては、
取締役兼株主の共同経営形態であって、出資比率が近接している場合などは、ある程度短いスパンをとるのも選択肢の一つです。

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